リアビューがド迫力のアウディ新型「RS5」 639馬力のPHEVと進化型“クワトロ”でM5やM3、C63 Sに勝てる? 立ちはだかる「強力なライバル」3選
宿敵はどう戦う? 三者三様の高性能PHEV戦国時代
639psというシステム出力を誇る新型「RS5」ですが、ライバルたちも決して黙ってはいません。メルセデスAMG、BMW、アウディのドイツブランド御三家は、ここへきてハイパフォーマンスモデルのPHEV化を推進中。それぞれが異なるアプローチで「速さ」と「電動化」の両立に挑んでいます。
まず、最も強力なモデルとなるのが、BMWの「M5」。4.4リッターV8ツインターボエンジンに電動モーターを組み合わせたシステム最高出力は727ps(535kW)。「RS5」の639psを約90psも上回ります。
最高速度も、「Mドライバーズパッケージ」装着モデルで305km/hと、「RS5」の285km/hを20km/h凌駕します。
一方、その代償として、「M5」の車両重量は約2435kgと、先代モデルから約500kgも増加。そのうちハイブリッドシステムだけで約400kgを占めるとされています。
「RS5」の車両重量は未公表ですが、ベースモデルがBMW「5シリーズ」よりひと回り小さい「A5」であること、V8ではなくV6エンジンを採用していることなどを考えると、重量面では「RS5」に分がありそうです。
「M5」はパワーで圧倒する一方、その重さが「RS5」に対してどう響くのか、注目したいポイントです。
対照的に、最も“過激なダウンサイジング”に踏み切ったのがメルセデスAMGの「C63 S Eパフォーマンス」です。

メルセデス・ベンツの「Cクラス」をベースとするモデルながら中身は強烈。先代までのV8エンジンに別れを告げ、2リッター直列4気筒ターボ(469ps)とリアアクスルの電動モーター(最大204ps)を組み合わせることで、システム最高出力680ps、最大トルク1020Nmをたたき出します。
また、F1マシン由来の電動ターボチャージャーという“飛び道具”を搭載しているのもポイントです。
出力だけ見れば「RS5」の639psを上回る680psを発生する「C63 S Eパフォーマンス」ですが、評価は賛否が分かれています。
4気筒エンジンゆえにV8時代の咆哮が失われ、小容量バッテリー(6.1kWh)によるEV航続距離はわずか約13km。「速いが、かつての“らしさ”は薄れた」という声は少なくありません。
「RS5」がV6を採用してエンジンの存在感を残しつつ、80km超のEV走行を可能にしている点は、ライバルとの明確な差別化ポイントといえるでしょう。
そしてもう1台、忘れてはならないのが、BMWの「M3 コンペティション xDrive」です。こちらはPHEVではなく3リッター直列6気筒ツインターボ(523ps)という純粋なエンジン車。
電動化されていない分、車両重量は1730kgと軽めで、0-100km/h加速は3.5秒をマークします(実測ではさらに速いとされています)。
「M3」は次世代モデルでマイルドハイブリッド化が予想されていますが、それは2027年以降の登場とされており、当面は純エンジン車の“最後の砦”となるでしょう。
パワー面では「RS5」に及ばないものの、軽さとダイレクト感で勝負する「M3」は、“走りの質”という点で「RS5」にとってあなどれない存在といえます。
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こうして並べてみると、「RS5」のポジショニングが明確になってきます。「M5」ほど重くなく、「C63 S」ほど過激なダウンサイジングに走らず、「M3」のようにエンジンだけに頼るわけでもない。
V6ツインターボとPHEVの組み合わせに、世界初の電気機械式トルクベクタリングを加えた新型「RS5」は、パフォーマンスと電動化のバランスという点で、最も正解度の高い回答を用意してきたモデルといえるでしょう。
ハイパフォーマンスカーの電動化は、もはや避けられない時代の潮流です。その中で新型「RS5」が導き出したV6エンジン+PHEV+世界初のトルクベクタリングという独自の方程式は、ドライビング体験を新次元へと引き上げてくれそうです。
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