パワーやトルクよりもギヤの“0.5mmの違い“にこだわった! 北米で先行公開されたトヨタ「GR86」の2027年モデルが磨いた“ダイレクトな走り”とは
ドライバーとのシンクロ率を極めた2027年モデル
トヨタ自動車のモータースポーツブランドであるGAZOO Racing(以下、GR)は、北米のカリフォルニア州プレザントンで開催されたカーカルチャーイベント「FuelFest」において、FRスポーツカー「GR86」の2027年モデルを世界初公開しました。
軽量な車体と後輪駆動レイアウトにより、意のままに操る楽しさを追求してきた「GR86」。今回のアップデートにおけるねらいは、モータースポーツの極限領域で培われたノウハウをフィードバックすることで、ドライバーとクルマ、そして路面とのつながりをより深く濃密なものへと引き上げることだったといいます。
その象徴ともいえるのが、サーキットでの徹底的な走行テストを経てミリ単位で磨き上げられた操作系のリファインです。
まずは操縦性を高めるべく、アクセルペダルの踏み込み量と路面へ伝わるトルクの発生バランス(スロットルキャリブレーション)を緻密にブラッシュアップ。アクセルペダルを踏んだ分だけリニアに加速するなめらかな応答性を実現しています。
さらに6速MT仕様では、ワインディングやサーキットで最も多用する、5速から4速へのシフトダウン時のフィーリングを改善すべく、ギヤのシフトインターロック部分の“面取り”を約0.02インチ(約0.5mm)拡大するというマニアックな改良を実施。これにより、吸い込まれるような引っかかりのないシフトワークを可能とし、熱い走りの最中でもドライバーの集中力を削がない絶妙なつながり感を実現しています。

一方、6速AT仕様は大容量トルクコンバーターによりエンジンのトルクをなめらかに伝達。さらに「Sport(スポーツ)」モード選択時には、トランスミッションが車両の挙動やブレーキ/アクセル操作をリアルタイムで感知して常に最適なギヤを賢く自動選択してくれるため、ATでありながらMTに勝るとも劣らないダイナミックな走りを楽しめるといいます。
2.4リッターの水平対向4気筒自然吸気エンジン“FA24”型(228馬力/最大トルク約249N・m)をフロントに低く縦置きするレイアウトや、コーナーでのトラクションを最大限に引き出すトルセンLSDを標準装備するのは従来モデルから変わらず。また、アルミニウム製のボンネット、フロントフェンダー、ルーフパネルによって徹底的な低重心化が貫かれているのも同様です。
また2027年モデルでは、新たに「パフォーマンスパッケージ」を設定。真っ赤に塗られたブレンボ製ブレーキ(フロント4ピストン、リア2ピストン)と大径ローターにより、サーキットの連続周回でも音を上げない強力な制動力を確保しています。
その上で、高圧窒素ガスを封入したザックス製ダンパーを組み合わせることで、あらゆる速度域でもタイヤの接地性を最大化させ、しなやかな乗り心地とステアリングの安定性を高レベルで両立させています。
●新内装色“コックピットレッド”が演出する高揚感
コックピットは、「Premium」系グレードに新デザインのスイッチ類を採用。さらにオプションとして、内装色に“コックピットレッド”を設定しています。漆黒の“ウルトラスエード”を基調に、シートサイドに鮮烈なレッドレザーをレイアウト。さらに赤いフロアマットを組み合わせたドライバーの闘争心を駆り立てる空間となっています。
また安全面では、ステレオカメラの認識範囲を従来の約2倍に拡張するなど前方車検知能力を向上させたほか、交差点での飛び出しを監視する単眼カメラを新機軸として追加しています。
そんな2027年モデルは、2026年夏頃から全米のトヨタディーラーで発売開始予定。価格はそのタイミングで改めて発表される模様です。
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