「うわっ、このクルマすごい…」辛口ジャーナリストが思わず唸った乗り心地を持つ電動SUV ボルボ新型「EX60」ってナニモノ? 日本上陸はいつになる?
ソフトな乗り心地と俊敏なハンドリングを両立
走り始めて10mもしないうちに、「うわっ! このクルマ、すごい!!」と心のなかで叫びました。スペイン・バルセロナ郊外で、ボルボの新しいEVである「EX60」に初めて試乗したときのことです。
そのときの路面はやや荒れていました。したがって、足回りからゴトゴトという振動が伝わってきても全然おかしくなかったのですが、そんな路面をEX60はすーっと走り抜けていったのです。まるで、何ごともなかったかのように……。
本当にこれ、大げさでもなんでもありません。まして私は、ボルボからお金をもらってこの記事を書いているわけではありません。
いやいや、たとえお金をもらっていたとしても、私たち自動車メディアで働く者としては読者からの信用がなによりも大事。ときに読者の皆さんからのコメントで「ボコボコ」にやられる(笑)こともありますが、私自身は、いつでも自分が思ったままを正直に書いているつもりです。
そんな私にも、新型EX60の乗り心地は衝撃的でした。デコボコとした路面でも足回りだけでその振動を吸収して、ボディには一切伝えない快適性の高さは、高級車の代名詞でもあるロールス ロイスにも通じるほど。

歴史的に見てもサスペンションの設定はソフト傾向が多かったボルボですが、そのなかでもEX60は飛び抜けて良好な乗り心地だったのです。
でも、EX60はただ乗り心地がいいだけでのクルマではありませんでした。
いまも申し上げたとおり、路面からのショックをほとんど伝えないということは、サスペンションがソフトということ。もしもサスペンションがソフトであれば、コーナリングでボディが外側に傾くローリングという現象が起きたり、加速や減速でクルマが前後に傾くピッチングという現象が起きるはずです。
ところがEX60は、ブレーキングでのピッチングは多少起きますが、全体的に見ればピッチングの動きは十分に抑えられているほか、ローリングの量は驚くほど小さいのです。それも「ボルボとしては……」みたいな注釈抜きで、たとえばスポーティな設定のSUVと比べてもボディの動きは本当に小さいと思います。
こうしたボディの動きが小さいと、ハンドリングはどんどん俊敏になっていくのが一般的です。なぜなら、ステアリングを切ってからボディの傾きが収まるのを待つ必要がなく、すぐにコーナリングを始められるからです。
新型EX60がまさにそうで、タイトなワインディングロードを駆け抜けていっても、ハンドリングでもたつくような印象を与えません。それどころか、ステアリングを切るとすっとノーズの向きも変わって、とても小気味よい走りを楽しめます。正直、ソフトな乗り心地と俊敏なハンドリングをどうやって両立させたのか、私には想像もつかないほどでした。
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