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“ダカールラリー優勝車”のDNAを公道に 635馬力の「ディフェンダー ダカール」発売へ! なぜ競技で磨いた技術を市販車に還元するのか?

「ダカールラリー」優勝車の“雰囲気”を再現しただけじゃない

 ランドローバーが展開するディフェンダーブランドは、現地時間の2026年8月14日、米国カリフォルニア州で開催された「ザ・クエイル・バイ・ザ・ペニンシュラ・ア・モータースポーツ・ギャザリング」において、スペシャルモデル「ディフェンダー ダカール」のデザインプレビュー・モデルを公開しました。

「ディフェンダー ダカール」は、2026年の「ダカールラリー」に初参戦し、ストッククラスで優勝したラリーマシン「ディフェンダー D7X-R」をベースに、公道走行可能なモデルへと進化させた1台です。

 単に優勝マシンのルックスを再現しただけでなく、ラリー仕様のサスペンションや車両制御など、競技で磨かれた技術を取り入れているのが大きな特徴です。

 その成り立ちを理解する上でポイントになるのが、「D7X-R」自体も市販車をベースに生まれた競技車だということ。

「D7X-R」は、ディフェンダーの高性能モデル「ディフェンダー OCTA」をベースに、市販車をベースとするストックカテゴリーの規則に合わせて開発されました。

「OCTA」と同じ堅牢なボディアーキテクチャを始め、トランスミッション、ドライブラインレイアウト、4.4リッターツインターボV8エンジンを採用。エンジンそのものには機械的な変更を加えない一方、トレッドの拡大や車高アップ、新設計サスペンションを採用し、冷却性能も強化するなど、過酷なラリーレイドに対応させています。

 初参戦となった2026年の「ダカールラリー」において、「D7X-R」はストッククラス優勝を達成。1位、2位、4位に入り、13ステージのうち10ステージで1-2-3フィニッシュを記録しました。3台合計の走行距離は約2万4000kmに達し、市販車を源流とするマシンの優れた走破性と耐久性を実戦で証明しています。

 このように、「ディフェンダー ダカール」は「OCTA」という市販モデルを競技車両「D7X-R」へと進化させ、世界有数の過酷な舞台で得た技術や経験を、再びユーザーが乗れる公道モデルへと還元するという流れから生まれたクルマなのです。

●競技で磨いた足まわりや制御技術を公道へ

「ディフェンダー ダカール」が単なる“ラリー風”の特別仕様車でないことは、そのメカニズムからもうかがえます。競技車「ディフェンダー D7X-R」で培われた考え方が、足まわりや車両制御に反映されているからです。

「ディフェンダー ダカール」
「ディフェンダー ダカール」

 公道モデルは、「D7X-R」と同様に「ディフェンダー OCTA」をベースとするボディアーキテクチャやトランスミッション、ドライブトレイン、4.4リッターツインターボV8エンジンを採用。なかでもそのエンジン性能は、非常に興味深いものとなっています。

 競技車両「D7X-R」は、レース規則による出力制限を受けていますが、公道を走る「ディフェンダー ダカール」にはその制約がありません。そのため、V8エンジンは本来の最高出力である635psをフルに発揮。冷却性能も強化され、最大トルクは750Nmを発生するといいます。

 足まわりには、新しい20インチの鍛造ホイールとオールテレインタイヤを組み合わせています。そこに、モータースポーツで実績のあるビルシュタイン製アドバンスト・ダンパーを備えたコイルスプリングサスペンションを採用。トレッドを広げ、最低地上高も引き上げることで、オフロードでの走破性をさらに追求しています。

 車両制御にも、ラリーで培われた技術が盛り込まれています。

 新たなドライブモードとして、砂丘などを想定した「Dunes(デューンズ)」と未舗装路向けの「Gravel(グラベル)」を追加。さらに、競技車向けに開発された「フライト」モードも採用し、過酷で変化に富んだ地形でのスムーズな走行をサポートします。

 ディフェンダーは2025年に「ダカールラリー」のオフィシャル車両パートナーに。2026年からは3年間のプログラムとしてW2RC(FIA世界ラリーレイド選手権)のストックカテゴリーへワークス参戦しています。

 世界でも指折りの過酷な競技を、ブランドの走破性や耐久性を証明する場として使うだけでなく、その経験を次の市販モデルへ反映する。「ディフェンダー ダカール」は、モータースポーツ参戦と市販車開発とを直接つなぐ重要な橋渡し役といえそうです。

Next“ダカール優勝車”の世界観を公道で楽しめる
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