真夏なのに23℃! 標高2000mの“天然クーラー”へと避暑ドライブ フォルクスワーゲン「ティグアン TDI」はなぜ長距離旅の相棒に向いてる?
標高2000m地点は23℃! 山道では「ゴルフ GTI」を思わせる軽快さも
野辺山から美ヶ原高原へと向かうルートでは、景色とともに道の表情も変わっていきます。
アップダウンとコーナーが連続するワインディングに入ると、高速道路では快適なロングツアラーだった「ティグアン TDI」が、一転してスポーティな一面を見せ始めます。
印象的なのは、やはりアクセル操作に対するクルマの反応のよさ。上り坂で「これくらい踏めば、これくらい加速する」、コーナー手前でアクセルを戻せば「この程度まで速度が落ちる」といった感覚をつかみやすいのです。ドライバーが頭の中で思い描く加減速と、実際のクルマの動きとのズレが小さいのです。
ドライブモードで「スポーツ」を選ぶと、その印象はさらに鮮明になります。さらにパドルシフトを操作すれば、DSGが素早くギアを落として必要なエンジンブレーキを得られます。立ち上がりでアクセルペダルを踏み込めば、今度はディーゼルならではの太いトルクを瞬時に引き出して力強く加速していきます。
さらに、「ティグアン TDI」はステアリングを切った量に対して素直に向きを変えてくれるため、背の高いSUVにありがちな“重さ”を意識させることがありません。
DSGのシームレスな変速感や、アクセル操作に対する軽快な身のこなしは、同じフォルクスワーゲンのスポーツモデル「ゴルフ GTI」をふと思い出させるほど。ディーゼルエンジンを積んだSUVでありながら、山道を積極的に走りたくなるキャラクターを持ち合わせていることに驚きました。

高速道路を快適に移動でき、ワインディングではドライビングを楽しめる。この二面性は、今回のような長距離ドライブでは大きな魅力となってきます。
そして、山道を駆け上がった先にあるのが美ヶ原高原です。周辺の標高は約2000m。訪れた際の気温は、なんと23℃でした。
同じ日、上田市街地では最高気温35℃を記録。標高約2000mの美ヶ原高原で確認した23℃とは、12℃もの差がありました。
半袖で車外へ出ると、むしろ少し肌寒さを感じるほど。眼下に広がる景色を眺めながら、高原に点在するアート作品を眺めていると、35℃の暑さとはまるで別世界です。
標高2000m級の高原では、雲がすぐ近くにあるように感じられ、眼下にはところどころに雲海も。その風景はどこかイギリス北部の高原地帯を思わせます。
体をクールダウンできるだけでなく、広々とした高原の風景や屋外アートを眺めていれば、身も心もリフレッシュされていくことを実感します。
「帰りたくないな」……そんな言葉が自然に出てくるほど、真夏の美ヶ原は快適すぎました。
とはいえ、東京に戻る時間となりました。帰路はまず、美ヶ原高原から霧ヶ峰高原を経由して諏訪方面へ。標高約759mの諏訪まで下りてくると、再び30℃を超える真夏の空気に戻ります。
ところが「ティグアン TDI」のドアを閉めておけば、そこにはもうひとつの快適な空間が広がります。エアコンからは真夏でも十分に冷たい風が送り出される上、試乗車の「レザーシートパッケージ装着車」に装備されていたシートベンチレーションも体の熱を効率よく逃がしてくれます。

中央自動車道に入れば、再びACCを使いながら巡航。静かな車内で音楽を楽しんでいると、長いはずの東京までの道のりも意外なほど短く感じました。
そして、東京都心に戻って気づいたのが、一度も給油していなかったことです。高速道路だけでなく、撮影のための移動や、標高2000mまで急勾配のワインディングを走ったにもかかわらず、トータルの燃費データは16.2km/L。WLTCモード燃費15.1km/Lというカタログ値を上回る数字をマークしました。
軽油を使うことによる燃料代のメリットも含め、長距離を走るほどに「ティグアン TDI」の経済性や航続距離のメリットを実感させられます。
* * *
今回の避暑ドライブで分かったのは、「ティグアン TDI」が単に“ロングドライブでも疲れにくいSUV”ではないということでした。
高速道路ではACCや優れた静粛性によって移動時の負担を抑えてくれる上、ワインディングへ入れば193psと400NmのTDI+DSGが運転する楽しさを与えてくれます。そしてもちろん、広いキャビンと充実した快適装備、優れた燃費性能によって、往復の長距離そのものも苦にすることがありません。
目的地で過ごす時間だけでなく、そこへ向かう道中まで楽しめる……それこそが、「ティグアン TDI」が長距離旅の相棒に向いている最大の理由といえそうです。
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