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ハンコックのスタッドレス「Winter i*cept iZ3」の性能は? 試乗して分かった「心に余裕が生まれる」グリップ力とは

トレッドパターンがV字型に

 2026年8月20日、大阪・関西空港のそばにある関空アイスアリーナ(大阪府泉佐野市)にて、ハンコックタイヤの試乗会が開催されました。

 今回は、アイス路面でハンコックのスタッドレスタイヤ「Winter i*cept iZ3」の試乗ができるとのこと。日本市場に対する販売強化の先頭に立つタイヤです。

スケートリンクでの試乗会の様子
スケートリンクでの試乗会の様子

 JATMA(日本自動車タイヤ協会)の調査などによると、日本では夏タイヤが66%、冬タイヤが32%、オールシーズンタイヤが2%という比率になっているそうで、ハンコックとしても冬タイヤの本格導入を考えるのは当然のことです。

 ハンコックは、欧州の多くのカーメーカーにOEM(新車装着)用として承認され、タイヤを納めています。それは冬タイヤでも同じで、アウディ、BMW、メルセデスベンツ、ポルシェ、フォルクスワーゲンなど多くの車種用に承認され供給しています。

 この実績は、ハンコックの冬タイヤの性能レベルが高いことを証明しています。

 フィンランドのイヴァロにはあらゆる過酷な条件でテストできる「テクノトラック」と呼ぶハンコックの冬用タイヤのテストコースがあり、ここで開発テストをしていると聞いて、その性能の高さも納得できます。

「Winter i*cept iZ」シリーズは第1弾が2011年、第2弾が2016年、そして今回日本にも入ってくるのが2024年に発売された第3弾の「Winter i*cept iZ3」です。iZ3からは回転方向指定のV字型トレッドパターンになりました。

 このトレッドパターンになった理由は、コーナリング時のパターン剛性を確保すること、そしてアイス路面での有効接地面積を広げることなどにメリットがあるそうです。

 ラテラルグルーブは幅が広くなり、ウエットハンドリングでの排水性が向上しているといいます。

高いグリップ力とコントロールのしやすさが安心感に

 新しいトレッドコンパウンドとトレッド部の接地圧が分散された効果は、冬タイヤでありながらLRR(低転がり抵抗)により燃費が良くなり、摩耗が少なくロングライフになった点に表れています。

 今回はアイススケートリンクにて、今人気のトヨタ「ノア」で「Winter i*cept iZ3」の試乗をしました。

「Winter i*cept iZ3」と、トヨタ「ノア」に装着して試乗したこもだきよし氏
「Winter i*cept iZ3」と、トヨタ「ノア」に装着して試乗したこもだきよし氏

 スケートリンクでの試乗なので、低速走行の範囲でしかわかりませんが、とりあえず大まかなアイス性能はつかめるかなといった感じです。それでもS字走行、コーナリング、発進加速、ABSを効かせたフルブレーキングのチェックはできました。

 その範囲で「Winter i*cept iZ3」は、国内トップ性能を誇るスタッドレスタイヤのグリップ限界にはかなわないものの、かなり高いレベルにあることは確認できました。それよりコントロールしやすいところに特徴があるのかなと、非常に良い印象を受けました。

 アクセルとブレーキに関しては、踏み過ぎて滑り出した時でも、ペダルを戻せばグリップもすぐに回復してくれるというのが安心感につながります。

 ハンドルも同じように大きく切り込み過ぎてもグリップ限界を超えて滑りますが、それはゆっくりですし、ハンドルを戻すとグリップもすぐに回復します。

 また滑り出しが唐突ではなく、滑り自体がゆっくりなので、心に余裕が生まれます。

 日本のスタッドレスタイヤと異なるのはスピードシンボルです。205/60R16 96Tということで、機能としては「T」なので190km/hまで可能なタイヤです。なお、日本製は一般に「Q」で160km/hです。

「Q」でも実際に使う範囲では問題ないのですが、もっと低いスピードで走っているときでもタイヤ強度、構造的にゆとりがある「T」の方がしっかり感があって安心して走れると思われます。

 このあたりは一般道の市街地、高速道路、さらにドライ路面、ウエット路面、雪道、シャーベット路など試してみないとわかりません。機会があれば、ぜひ試してみたいと思います。

Gallery 【写真】ハンコックタイヤ「Winter i*cept iZ3」の試乗会の様子を見る(14枚)
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こもだきよし
こもだきよし
モータージャーナリスト
日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会長(2016年〜) 1950年 神奈川県川崎市生まれ 自動車レース、タイヤテストドライバーの経験を経て、1984年から新型車にいち早く試乗して記事を書くフリーランスのモータージャーナリストになる。クルマが好きというより運転することが好きでこの仕事をしている。 世界一の難所と云われるドイツのニュルブルクリンクの北コース(ノルドシュライフェ)を1984年5月に初めて走ってから40年間通い、BMW M社主催のBMW ドライビングエクスペリエンスで、インストラクターとしてドイツ人インストラクターとともに日本人参加者向けにニュルの走り方を伝えている。

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