高性能スポーツカーに変身は正解? オープンカー好きが感じたメルセデスAMG新型「SL」の痛快さともどかしさ
「EQSL」として全く新しい高級スポーツカー像をねらう手も
試乗会が行われた箱根エリアで新型SLを走らせてみて感じたのは、「車名どおり“Super Light”なスポーツカーに立ち返ったな」ということ。全長4700mm、全幅1915mmというボディの大きさを感じさせないほどキビキビと走り、足回りもビシッと引き締められている。

トランスミッションは、従来のトルクコンバーター式に代わり湿式多板クラッチ式の9速“AMGスピードシフト”が採用され、極低速でややギクシャクする感じはあるものの、素早くダイレクト感のあるシフトフィールで、積極的に変速しながらスポーツドライビングを楽しみたくなる。
総じて、新型SLは運転の楽しい上質なスポーツカーだったが、しかしながら試乗を終え、なんとなくモヤモヤを感じたのはその“立ち位置”だった。
メルセデスAMGにはすでに「GTロードスター」というハイパフォーマンス・オープンスポーツカーがあり、もちろん新しいSLとはさまざまな部分が異なるとはいえ、これまで“メルセデスの最高峰オープンスポーツカー”として君臨してきたSLの立場が、やや曖昧なものになったなぁ、という気がしたのである。推測ではあるが、新型SLを2+2の4シーターとしたのは、GTロードスターと差別化するため、という意味合いが大きかったのではないだろうか。
さらに今回の試乗会では、メルセデスの電気自動車「EQシリーズ」の最高峰モデル「EQS」にも併せて試乗したのだが、いかにも“未来的”で新しさを感じさせるEQSと、蛮勇な排気音を上げて走る新型SLとの対比が、そのモヤモヤをより増幅させたというところもある。
いっそハイパフォーマンス・スポーツカーのポジションはメルセデスAMG「GT」シリーズに任せ、新時代のSLは電動化した「EQSL」として全く新しいラグジュアリー・スポーツを目指したらよいのでは? などと、勝手なことを思ったりもしたのである。
●Mercedes AMG SL43
メルセデスAMG SL43
・車両価格(消費税込):1648万円
・全長:4700mm
・全幅:1915mm
・全高:1370mm
・ホイールベース:2700mm
・車両重量:1780kg
・エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ
・排気量:1991cc
・変速機:9速AT
・最高出力:381ps/6750rpm
・最大トルク:480Nm/3250〜5000rpm
・駆動方式:RWD
・サスペンション:(前)マルチリンク式、(後)5リンク式
・ブレーキ:(前)ベンチレーテッドディスク、(後)ベンチレーテッドディスク
・タイヤ:(前)265/40R20、(後)295/35R20
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