世界に500台しか存在しない“特別なアルファロメオ”とは? ノーマルの“クアドリフォリオ”とは別物! 「ジュリアGTAm」は速さが驚異的
「ジュリアGTAm」はとにかくファンタスティック!
もちろん、エンジンは絶品です。スタートさせるだけで思わず口元が緩みます。ジュリア・クアドリフォリオよりもサウンドのツヤっぽさを増している印象で、さらにリズミカルな響きを聴かせるような感じがして、それだけで機嫌がよくなるのです。

ただでさえ名機というべき2.9リッターのV6ターボは、アクセルペダルをほんのわずかに踏み込むだけで、絶妙に呼応して瞬時にサウンドを変化させ、同時に加減速のGへと変えていきます。その反応のよさは、クアドリフォリオのそれを明らかに上回るものです。
ゆっくり走らせるだけでそうなのですから、そこから先のゾーンは想像していただけるでしょう。エンジンの吹け上がりの鋭さ、回転のなめらかさ、回すに連れてパワーが炸裂していく感じ、そして、自在にオクターヴを変化させながら気持ちをとろけさせてくれるサウンド。これらはクルマ好きにはたまらない、アルファ ロメオからの贈り物なんだと思います。
もちろんフィーリングがいいだけじゃありません。速い。速いです。クアドリフォリオ比でマイナス100kgということは、パワーウエイトレシオから換算するとプラス30.3ps分のアドバンテージを得たことに相当。さらに、30psというエンジンのパワーアップ分を加えると、合計約60psが上乗せされた計算です。
だから速い。速いのです。1速ギアの全開加速では、呼吸をする間もなくほとんど瞬時に吹け切りそうになり、2速では美しくサウンドが弾ける快感とめくるめく速度の乗りに呼吸をするのを忘れそうになり、3速でもシチュエーションによってはうっかりホイールスピンをさせてしまうほど。あらゆる意味で鳥肌モノなのです。
だからといって扱いづらさは微塵もなく、アクセルペダルを踏む右足の教育さえ行き届いていれば、とても柔順に走ってくれるのです。
加えて、カーボンセラミック製ブレーキも絶品でした。ペダルを踏んだ瞬間にグッと噛んで減速Gを生み出そうとするのですが、その噛み加減が絶妙で、ペダルの踏み具合に極めて忠実に減速Gをコントロールしてくれるのです。ペダルそのもののフィーリングも抜群。スポーツドライビングを楽しむときの大きな武器になってくれます。
ブレーキでねらったとおりの減速具合を手に入れつつ、フロントに若干の荷重を残したままコーナーに飛び込んでいくと、いや、曲がる曲がる。素晴らしくよく曲がります。
12対1を下回る恐ろしく速いステアリングギア比がノーズを瞬時にインにつかせ、ワイドトレッド化=ショートホイールベース化されたシャシーがそれを受けとめながら素早く旋回を決めさせます。車体の軽さがクルマの余分な動きを抑え、強靱な筋肉のようなサスペンションと極太のタイヤと空力デバイスが、ガシッと路面をとらえながらコーナー出口に向かわせるのです。
しかも、そのときのクルマの挙動は軽やかにしてソリッド。タイヤの接地感も高いです。かといって、タイヤのグリップだけに頼ってる感じはありません。元気よくコーナーを抜けていきながらアクセルペダルをグッとプッシュすれば、後輪にグリップを放棄させるのはいとも簡単ですし、ステアリングでもアクセルペダルの加減でもどちらでも──あくまでも慣れと理解と腕があればという前提ですが──その動きをコントロールしていくことはそう難しいことではありません。
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GTAmはとにかくファンタスティック! ノーマルのジュリア・クアドリフォリオを買って1000万円かけてモディファイしても、こうはなりません。
メーカー謹製の完成度の高いスペシャルモデルというのは、そういうもの。手に入れることのできたオーナーさんがうらやましくて仕方ありません。
●ALFA ROMEO GIULIA GTAm
アルファ ロメオ ジュリア GTAm
・全長:4669mm
・全幅:2024mm
・全高:1397mm
・ホイールベース:2820mm
・車両重量:1580kg
・エンジン形式:V型6気筒ターボ
・排気量:2891cc
・駆動方式:RWD
・変速機:8速AT
・最高出力:540ps/6500rpm
・最大トルク:600Nm/2500rpm
・タイヤ:(前)265/30R20、(後)295/30R20
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