“セダンの魅力”を再発見できる高い完成度! トヨタ「クラウン」シリーズの正統派「クラウン・セダン」を公道で試した印象とは
新型にもしっかりと宿っている“クラウンの魂”
リアシートを重視したクルマだからといって、運転していてつまらないかといえば全くそんなことはありません。
新型クラウン・セダンは走行時の安定感が抜群に高い上、ステアリングを切ると反応の遅れがなくスムーズに曲がってくれるため、運転する気持ちよさも味わえます。

そんなクラウン・セダンには、2タイプのパワートレインが設定されています。MIRAIと同じシステムを組み合わせた燃料電池車に加え、ハイブリッド車も選べるのです。
なかでも興味深いのは後者の方。2.5リッター自然吸気エンジンに組み合わされるのが、トヨタ車でお馴染み“THS(トヨタハイブリッドシステム)”の発展型である“シリーズパラレルハイブリッド”ではなく、レクサスの「LS」や「LC」などに採用される“マルチステージハイブリッド”だからです。
燃費性能だけを見ればシリーズパラレル式の方が優秀なのに、なぜ? と思ったら、「車両重量が重いクラウン・セダンにとっては、マルチステージ式の方が好相性だから」とのことでした。
ドライブしてみると、シリーズパラレル式とは異なり、加速時のダイレクト感やキレのよさを体感でき、ドライバビリティも秀逸です。ただし、なめらかさに関しては、燃料電池車の方が優位だと感じました。
さて、そんな新しいクラウン・セダンは、どんな人に似合うクルマなのでしょうか?
まずは、歴代クラウンを乗り継いできた「THEクラウン」を求めるユーザーたち。クラウン・クロスオーバーやクラウン・スポーツにはない落ち着きや安心感を求め、クラウン・セダンを選ぶという気持ちはよく分かります。
続いては、公用車や社用車を求める官公庁や企業など。フォーマルなセダンを求めるニーズには、やはりコンサバティブなセダンがふさわしいことでしょう。その場合、ハイブリッド車はもちろんのこと、クラウンとしては初の設定となる燃料電池車は、環境への配慮をアピールする飛び道具となるはずです。
そしてもうひとつは、「やっぱりセダンが好き」という人。純粋に、「セダンが欲しい」と直感的に感じた人です。ある意味、「セダンでなければいけない」という人たちのためのモデルといっていいでしょう。
* * *
新しいクラウン・セダンに触れて乗って感じたのは、堂々としたスタイルとリアシート重視のつくり込みは、まごうことなきクラウンのそれであり、面々と受け継がれてきたクラウンの魂が、新型にもしっかりと宿っているというものでした。
その上で新型には、デビュー以来70年近くも国産セダンのカテゴリーを牽引してきたという誇りのようなものも感じられます。姿形は変わっても、クラウン・セダンはやはり本物のクラウンでした。
●TOYOTA CROWN SEDAN Z 2.5L Hybrid
トヨタ クラウン・セダン Z 2.5Lハイブリッド車(ブラックパッケージ装着車)
・車両価格(消費税込):730万円+19万8000円(ブラックパッケージ)
・全長:5030mm
・全幅:1890mm
・全高:1475mm
・ホイールベース:3000mm
・車両重量:2020kg
・エンジン形式:直列4気筒DOHC+モーター
・排気量:2487cc
・駆動方式:RWD
・変速機:マルチステージハイブリッドトランスミッション
・エンジン最高出力:185ps/6000rpm
・エンジン最大トルク:225Nm/4200〜5000rpm
・モーター最高出力:180ps
・モーター最大トルク:300Nm
・サスペンション:(前)マルチリンク式、(後)マルチリンク式
・ブレーキ:(前)ベンチレーテッドディスク、(後)ベンチレーテッドディスク
・タイヤ:(前)245/45R20、(後)245/45R20
●TOYOTA CROWN SEDAN Z FCEV
トヨタ クラウン・セダン Z燃料電池車(ブラックパッケージ装着車)
・車両価格(消費税込):830万円+19万8000円(ブラックパッケージ)
・全長:5030mm
・全幅:1890mm
・全高:1475mm
・ホイールベース:3000mm
・車両重量:2000kg
・駆動方式:RWD
・モーター最高出力:182ps/6940rpm
・モーター最大トルク:300Nm/0〜3267rpm
・サスペンション:(前)マルチリンク式、(後)マルチリンク式
・ブレーキ:(前)ベンチレーテッドディスク、(後)ベンチレーテッドディスク
・タイヤ:(前)245/45R20、(後)245/45R20
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