コンパクトカーなのに「ドイツ車っぽい走り」とは!? スズキ「スイフト」公道での印象は? 新型は上質なインテリアも見どころです
幅広い層をターゲットにした新型「スイフト」
突然ですが、貴方は“レンタカーガチャ”という言葉を耳にしたことがありますか? 車種を指定せずにレンタカーを借りた際、用意された車種のアタリ/ハズレを指す言葉です。

アタリの内容は人それぞれで、例えばコンパクトカークラスなら「燃費がいいクルマならアタリ」と感じる人もいれば、「ACC(アダプティブ クルーズ コントロール)がついた車種なら高速道路を楽に走れるかららラッキー」という人もいます。なかには「運転が楽しいクルマが一番」という人もいるでしょう。
そんなレンタカーガチャで、クルマ好む人に喜ばれる車種のひとつがスズキのスイフト。「スイフトが用意されていたら超ラッキー」という人が、筆者の回りのクルマ好きの間にはやたらと多いんです。
クルマ好きの中には、そんなスイフト、特に先代モデルを「ドイツ車っぽい」と評価する人がいます。この評価はまさに、いい得て妙。先代スイフトはまるで欧州車のようにキビキビと走り、それでいて高速道路ではもっと車体の大きいモデルのように安定した走り味が印象的でした。
なので先代スイフトは、クルマに対して一家言持つ人から一目置かれる存在だったのも納得。実際、コンパクトカーの中でも頂点を争うキレのいいハンドリングの持ち主でしたからね。
新型に試乗する前に気がかりだったのは、そんな動的性能の素性のよさとドイツ車的な感覚が継承されているか否か? という部分でした。
しかし、試乗前にスズキから受けた商品説明を聞きながら、ちょっと心配になりました。担当者いわく「先代は走りのよさで好評をいただきましたが、新型はより多くの方に受け入れてもらえるデザインとし、幅広い層をターゲットとしています」というではないですか。
もしかして、スイフトは走りを“頑張らなく”なってしまったのか? スイフトはどこへ行こうとしているのだろう? もしかすると、クルマ好きが期待するスイフトではなくなってしまったのかも……そんな不安を抱えながら新型と対面したのでした。
●よくできたインターフェイスは新型でも健在
新型スイフトのルックスは、先代の筋肉質でスポーティだった雰囲気が控えめとなり、かしこまったドイツ車というよりは、物腰やわらかいフランス車的な雰囲気。先代よりもカジュアルな印象になりました。
正直に告白すると、鋭い縦長の形状から、ゆるふわな縦長へと刷新されたヘッドライトのデザインや、妙に目立つボンネットフードの仕切り線を見て、始めは「なんとも不思議な感覚」と思っていました。しかし、時間が経って見慣れてくると、違和感はなくなってスッキリ。馴染むと印象が変わるデザインなんですね。
インテリアは、ダッシュボードがドライバーを取り囲むようにラウンドしていた先代から、水平基調のデザインへと変化。車内に乗り込んだ瞬間に強く感じられるほど開放感がアップしています。また色使いも明るくなり、スポーティさが払拭されて上質でカジュアルな印象が強くなりました。
そこで頭をよぎったのが「スイフトはライバルよりも日本でのユーザー層が10歳くらい若いんです」という開発者の言葉。確かにクルマ好きのオジサンではなく、若いユーザー層には明るくてカジュアルな雰囲気の方がウケるのかもしれません。
とはいえ、取りつけ位置が高くなり、より見やすくなったナビゲーションなどが配されたセンターパネル部をドライバー側に8度傾けて視認性&操作性をしっかりと高めている辺りは、さすがスズキ車といったところ。
スズキの各モデルは伝統的に、インターフェイスがよくできているんです。ドライバーズカーとしてしっかり考えてあるなと乗る度に実感しますし、新型スイフトも開放感と操作性と視認性のバランスがいいですね。
そんな新型スイフトにおける最大のトピックは、最上級グレードの「ハイブリッドMZ」にスズキの小型車として初めて電動パーキングブレーキが採用されたこと。解除が自動化されるなど操作性に優れるほか、ブレーキのホールド機能も加わったことでACCも全車速対応&停止保持機能つきへと大きくグレードアップしています。
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