パフォーマンスは超ド級! メルセデスAMG「GTクーペ」の最高峰“サーキットでの印象”は? 電動化で驚異の速さを獲得! ただし乗りやすさも抜群です
熱血に全振りではなくクールな一面も感じさせる
クルマの素性が分かれば、おのずとペースは上がります。

インラップは、アクセルを早めにゆるめ、ブレーキも早め早めと、様子見で走っていたこともあり、バッテリーはほぼ満タン(回生がとても早い!)。これを活用すると、ホームストレートでは250km/hを超えても加速が衰えず、レコードライン付近では303km/hをマークしました。
さすがにビビッてしまい、1コーナーへ向けて早めにブレーキングしてしまいましたが、カーボンブレーキと回生ブレーキの合わせワザでわずかに前荷重の姿勢になるものの、基本的にはフラットな姿勢のまま減速。あまりの制動力の高さに、1コーナーの手前で減速が完了してしまったくらいです。逆にいうと、アクセルをもっと踏めた……ということです。
ちなみに、富士スピードウェイの本コースを連続周回しても、制動力はもちろんタッチやフィーリングも変わらないブレーキのタフネスさには脱帽のひと言です(「GT63 4マチッククーペ」で同様に走ると、若干、ストロークに変化があった)。
気になるラップタイムは、筆者レベルのスキル、かつ、まだまだマージンを残していた状態で1分54~55秒台でした。ただし「GT63 S Eパフォーマンスクーペ」は連続でこのタイムを出せるわけではなく、速く走ろうとするとタイムアタックの前の周回でバッテリーに電気をしっかり貯めておく必要があります。
これをネガに感じる人もいますが、筆者は最新のF1マシンのようにバッテリーマネージメントをおこないながら走らせるという、新しいスポーツドライビングのカタチではないかと思います。
せっかくなので、アウトラップではドライブモードの「Electric」を選択。前のラップまでモンスターだった「GT63 S Eパフォーマンスクーペ」が、音を立てずスーッとなめらかに走っていきます。しかも、ステアリング系もサスペンションも「本当にAMGなの?」と思うくらい優しくなります。
基本的に、ハイパフォーマンスを実現するための電動化パワートレインですが、ジェントルなEV走行もサラリとこなしてくれます。「Electric」モードは、早朝/深夜でも近所の目を気にせず走らせることができる“マナーモード”的な使い方がメインとなるでしょうが、オマケにしては上出来過ぎます。
このように、熱血に全振りするのではなく、クールな側面を一部に残しているところは、実にメルセデスAMGらしいと思います。
* * *
そろそろ結論といきましょう。
その車名のとおり、メルセデスAMG「GT63 S Eパフォーマンスクーペ」は「電動化」を「パフォーマンス」のために使った超スーパーなモデルです。
プライスタグ(消費税込)は3085万円と、誰もが気軽に買えるモデルではありませんが、電動化パワートレインでも楽しめることを明確に証明してくれた象徴として、今後の自動車界にとって非常に重要な意味を持つ存在ではないかと筆者は見ています。
エコロジーを始めとする現実問題の解決も確かに大事なことですが、やはりクルマには夢がないとね!
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