エンジン車みたいな「心地いい走り味」が魅力的! ホンダ新型「プレリュード」が“ハイブリッドらしくない”フィーリングを実現できた秘密兵器とは
「シビック タイプR」ゆずりのフットワークも好印象
そんなホンダ新型「プレリュード」の心地いいドライバビリティを完成させているひとつの要素が、パドル操作もしくは自動変速によるシフトアップ/ダウン時の挙動です。

これも疑似的におこなっているものに過ぎないのですが、あたかも実際に変速しているかのような臨場感なのです。
ちなみに“e:HEV”を搭載する「シビック」で同じように走ってみたところ、その変速フィールはまるでルーズなトルコンATのようでした。
「シビック」にもシフトアップ制御が取り入れられており、それが採用された当時は感動したものですが、まるでDCTのような新型「プレリュード」の“ホンダS+シフト”を知ると、もはや比べものにならないほどのドライバビリティの差を痛感します。
なんといっても違いは、変速のキレとダイレクト感、そして臨場感です。しつこいようですが、いずれも制御によって疑似的につくり出されたものです。さらに加えると、擬似的につくり出されたものではありますが、エンジン音も心地いいですね。
少しマニアックな見方をすれば、“ホンダS+シフト”による疑似的な有段変速は8速(=8段切り替え)で、直結状態(=変速比が1:1)となるのは8速とのこと。変速は疑似的ながら、同じギヤに入る際の変速比は状況次第で変化するのではなく、常に一定です。
マニュアルトランスミッションだと4速で直結となるのが一般的なことから、8速で直結状態となる“ホンダS+シフト”は超クロスミッションといい換えることもできるでしょう。
だからこそ、新型「プレリュード」は“変速”を伴いながらの走りを存分に楽しめます。筆者は気づくと、試乗中、パドルを使ったマニュアル操作でのシフトアップ/ダウンを意味もなく繰り返していました。シフトダウン時にはエンジン回転数を合わせるブリッピングも演出してくれるので抜群に楽しいのです。だから、ついつい……。
ちなみに、新型「プレリュード」は“ホンダS+シフト”を組み合わせているものの、そのハードウェアは他の“e:HEV”搭載車と基本的に同じです。つまり、他の“e:HEV”搭載車でも、比較的簡単に同様の走行フィールを実現できる可能性があります。
「シビック」はもちろんのこと、「ステップワゴン」や「アコード」に“ホンダS+シフト”が搭載されれば、かつてスポーツカーを楽しんでいた人たちもハイブリッド車で走りを堪能できる……近い将来、そんな日が訪れるかもしれません。
なお“ホンダS+シフト”は、ドライバーがボタンを押して起動させなければ、一般的な“e:HEV”搭載車と同様の制御モードで動き、加速していきます。
気になるのは燃費ですが、ドライバビリティ重視の“ホンダS+シフト”オンの状態と、効率を求めた同オフの状態では、その差はわずか2%ほど(ホンダ社内計測)だとか。ならば、運転していて楽しい“ホンダS+シフト”オンの状態がいいですね。
このように、“ホンダS+シフト”の出来栄えに感心させられてばかりの新型「プレリュード」ですが、何を隠そうシャシーまわりは「シビック タイプR」と多くのパーツを共用しています。
その能力の高さも、実は特筆すべきレベル。ステアリングを切るとノーズがスーッと素直にコーナーの内側を向く応答性のよさと、右に左にとコーナーが続くワインディングロードにおけるムダのない動きが印象的でした。
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アクセルワークでもステアリング操作でも心地よさを堪能できるスポーツクーペ……それが令和に蘇った新型「プレリュード」の本質といえるのではないでしょうか。
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