「カッコいいクーペ」のDNAは新型でも不変! 歴代のホンダ「プレリュード」に乗って分かった“すべてのモデルに共通するキャラクター”とは?
美しいデザインのクルマは老若男女を問わず支持される
“前奏曲”を意味するネーミングを与えられたホンダ「プレリュード」。その初代モデルがデビューしたのは1978年11月のことでした。1976年生まれの筆者(工藤貴宏)にとって「プレリュード」は、物心がついたときには存在していた、なつかしいモデルでもあります。

筆者が初めて「プレリュード」を身近な存在と実感したのは、小学校の低学年の頃。当時、通っていたピアノ教室の先生(若い女性)が、初代「プレリュード」を愛車としていたのです。ボディカラーはホワイトでした。
中学生になると、入部した吹奏楽部の顧問の先生(若い男性)が2代目の「プレリュード」を購入。彼が中古で選んだのはホワイトの「XX」グレードで、購入理由について「長い人生、一度はこういう軟派なクルマもいいかな、と思ってね。車名も音楽用語だし」と話してくれたのが印象的でした。
そして同じ頃、新卒で配属されてきた英語の先生が乗っていたのは、白い3代目「プレリュード」でした。こちらは新車でグレードは「Si」。3代目のキーテクノロジーのひとつである4WSがついていたか否かは忘れてしまい、思い出すことができません。
大学を卒業して就職したばかりの女性が新車のクーペを買う……今では絶滅しかけたかつてのクルマ文化ですが、当時は割と普通のことだったように記憶しています。
筆者の故郷がクルマ文化圏だったことも要因なのかもしれませんが、当時はS13型の日産「シルビア」を若い女性が新車で買って乗る、というのもごくごく普通の光景でしたね。時代はバブル崩壊前の日本経済の絶頂期。今にして思えばいい時代だったのでしょう。
それからしばらく時が流れ、1998年頃。筆者は大学を出てとある雑誌の編集部に就職したのですが、仕事でご一緒したカメラマンは4代目「プレリュード」に乗っていました。
この世代から、エンジンに当時のハイテク“VTEC”が採用されていました。この4代目こそ、筆者が人生で初めて「プレリュード」を運転させてもらった思い出の1台です。
そして再び時間は流れ、2005年頃。久々に会った、いとこの愛車になっていたのが5代目「プレリュード」。グレードは頂点に立つスポーツ仕様の「タイプS」で、トランスミッションはもちろんMTです。
そのいとこが「“VTEC”がハイカムに入ったときの音がたまらない!」と大いにお気に入りだったことを、昨日のことのように覚えています。確かにあれはいい音でした。
……と、ここまで「プレリュード」の記憶を振り返ってきたのですが、筆者は結局、何をいいたいのか? それは、初代から5代目モデルまでの往年の「プレリュード」は、いずれの世代も筆者の身近な人たちが乗っていて、いずれも身近な存在だった、ということです。筆者の人生はまさに「プレリュード」とともにあったのです(ちょっと大げさ)。
しかも、そのうちのふたり、初代と3代目のオーナーは若い女性だったというのは、古きよき時代のクーペらしいエピソード。日本にはそういうクルマ文化があったということは、今にしてみればなつかしい話です。「プレリュード」のように時代をリードする美しいデザインのクルマは、老若男女を問わず支持される存在だったのです。
page
- 1
- 2
VAGUEからのオススメ
“時を愉しむ”という究極の贅沢――カンパノラ「星響」と巡る、足利・静寂とウェルネスの旅【PR】