VAGUE(ヴァーグ)

システム出力は711馬力! ポルシェ新型「911ターボS」の走りは鳥肌が立つほど刺激的!! ハイブリッド化を果たした最新の「ターボ」は速さも快適性もケタ違い

ニュルでのラップタイムを14秒も短縮

 これだけの動力性能を得ているだけに、シャシーや空力も相応に強化が図られています。

 可変スタビライザーの“PDCC(ポルシェダイナミックシャシーコントロール)”は、“T-ハイブリッド”の400V高圧システムを活用して、より反応を速めた電気油圧制御式の“eh(エレクトロハイドロリック)PDCC”に進化。

 リアタイヤは10mmワイドの325/30ZR21サイズとされ、リアブレーキディスク径も20mm大きな410mmとされました。

ポルシェ「911ターボS」
ポルシェ「911ターボS」

 また、前後スポイラーを可変式とした従来から備わる“アクティブエアロダイナミクス”は、それ自体の改良に加えて、「カレラGTS」にも使われているフロントの垂直フィンを用いた“クーリングエアフラップ”、床下の“アクティブフロントディフューザー”と組み合わせることで、全体のダウンフォースを向上させながらCd値=空気抵抗係数を低減し、さらに冷却性能も高めていると謳われています。

 実際、これだけの加速を臆することなく味わえるのは、強力無比なブレーキ性能のおかげといってもいいでしょう。正直、コーナーに突っ込みすぎて「ヤバいかも」と思う瞬間もあったのですが、そんなときもペダルを蹴飛ばすと速度がみるみる落ちていって、何事もなくコーナーに入っていけたのでした。

 感心させられ、そして大いに気にいったのがコーナリング性能です。軽やかなターンインで向きが変わり出したら、その後はアクセルで軌跡を自在に選ぶことができます。絶対的なパワーやトルクに加えて、正確なレスポンスが操縦性を引き上げているのです。

 しかも、姿勢変化を抑えた引き締まった走りの一方で、縁石通過時にも挙動はほとんど乱れることがありません。これはまさに“ehPDCC”の恩恵でしょう。電子制御ダンパーシステムの“PASM(ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネジメント)と連携し、必要なときには瞬時に締結を緩めてサスペンションをしっかりストロークさせているのです。

 この新型「911ターボS」のニュルブルクリンク北コースでのラップタイムは7分3秒92と、従来より約14秒も短縮されています。これは単にパワーとレスポンスの向上だけでなく、シャシーと空力の進化も相まって実現されたものだと、試乗を通じてよく理解できました。

 正直、「GT3」だったらこんなモーレツな勢いで攻められたかな、と考えると、誰もが余裕を持って引き出せるターボの価値を改めて確認させられることとなったのです。

Next一般道でうま味が際立つ“T-ハイブリッド”
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