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雪道で試した新型「トレイルシーカー」が“スバルらしさ濃密”だった理由 「アウトバック」の血統を継ぐタフな“電動クロスオーバーワゴン”の走りとは?

想像以上に走りが楽しいドライバーズカー

 今回は雪に覆われたクローズドコースでの試乗となりましたが、こうしたシチュエーションで試した「トレイルシーカー」の走りも、“スバルらしさ”をより強く意識させられるものでした。

 まず、走り始めてすぐに感じたのは、乗り心地のよさです。凍った雪の塊などが残るコースは、通常に比べて明らかに乗り心地が悪く感じます。当日、同じコースを現行型「フォレスター」でも走ってみたのですが、「トレイルシーカー」の方が確実に乗り心地が上質で、凸凹のあるスノーロードを走行しているとは思えないことに驚かされました。

 さらに、重さのネガを感じさせない走行フィールも印象的でした。BEVということもあって、4WD仕様の「トレイルシーカー」の車重は2トンを超えます。そうしたヘビーなクルマでスノーロードのような低μ路を走っていると、しばしば「重さでクルマが流れてしまう」と感じるケースがあるのですが、「トレイルシーカー」ではそうしたことがなかったのです。

 これは、優れた4WD制御の影響も大きいと思えますが、すべり出すポイントが分かりやすく、また、すべり方もおだやかでコントローラブルであることが、いい意味でBEVらしくない走り味につながっているようです。

 今回の試乗コースでは、「トレイルシーカー」は制御性の強いBEVの4WDでありながらも、コントロールに関してはある程度、ドライバーに委ねられている感があり、想像以上にドライバーズカーとして楽しめる仕立てだと感じました。

スバル新型「トレイルシーカー」
スバル新型「トレイルシーカー」

 そう感じさせるのは、パワーステアリングの制御によるところも大です。SUVを思わせるBEVのクロスオーバーワゴンとは思えないほど、ステアリングインフォメーションが濃密で、見た目やBEVだからという情報からは想像できないほど、運転していて楽しいモデルに仕上がっていました。

* * *

 BEVであっても“スバルらしさ”を重視するーー「トレイルシーカー」には、そんなスバルからのメッセージが込められているようでした。今回はスノーロードでの試乗でしたが、そういった悪条件だったからこそ、その思いを強く感じとることができたのでしょう。

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西川昇吾
西川昇吾
自動車ジャーナリスト
1997年生まれ、日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。大学時代から自動車ライターとしての活動をスタート。現在は新車情報のほか、自動車に関するアイテムや文化、新技術や新サービスの記事執筆も手がける。また「ロードスターパーティレース」や「スーパー耐久」シリーズなど、モータースポーツへも積極的に参戦。そうした経験を基にした車両評価もおこなう

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