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限定車の開発中に“発見”した思想を投入! 新しい特別仕様車の秘密とは? マツダ「ロードスター PS」は開発主査が「一番つくりたかった」こだわりモデル

ダイナミクスに手を入れたい……「990S」の次に主査が思い描いた走りのカタチ

 2026年6月26日、マツダは「ロードスター」の商品改良モデルを発表しました。さまざまな部分に変更のメスが入っていますが、なかでも大きなニュースは特別仕様車「PS」が追加されたことでしょう。

 開発主査を務める齋藤茂樹氏が「一番つくりたかった仕様」と表現した「PS」は、開発チーム肝いりの特別仕様車といえます。どのような経緯で企画が発足し、どのようなチューニングが施されているのか? その詳細を掘り下げます。

 2019年5月から「ロードスター」の主査を務める齋藤氏は、車両実研部の出身であり、走ることが大好きな人です。そんな齋藤氏は、「ロードスター」の主査になってからずっと「ダイナミクスに手を入れたい……」と考えていたとのこと。その答えのひとつが、2022年1月に登場した特別仕様車「990S」でした。1トンを切る車重で“原点回帰”が感じられる軽快な乗り味を実現した「990S」は、ヒットモデルとなりました。

「990S」において、軽快でヒラヒラとした走行フィールの「ロードスター」をカタチにした齋藤氏が、次に考えたのはサーキットを始めとするよりスポーティなシーンにマッチする「ロードスター」。それが新しい特別仕様車「PS」登場の起源となったそうです。

 なお、グレード名の「PS」は“ピュアスポーツ”の頭文字に由来したもの。まさにスポーティさを追求した「ロードスター」というわけです。

「PS」で最も注目すべきポイントは、サスペンションです。トップグレードである「RS」と同じく専用チューニングを施した足まわりがおごられているのですが、今回の商品改良で「RS」(と「PS」)の足まわりは新開発されたものへとアップデートされています。

マツダ新型「ロードスター」
マツダ新型「ロードスター」

 ダンパーのサプライヤーがビルシュタインというのは従来の「RS」と同じですが、以前のものと比べてバネレートが高くなり、減衰力を落としている仕様となっています。これによってロール剛性が高くなり、「これまでよりスポーティかつシャープに、水すましのように走れるモデルに仕上がった」と齋藤氏は胸を張ります。

 実はこのサスペンションセッティングは、ソフトトップに2リッターエンジンを搭載した限定モデル「マツダ スピリットレーシング・ロードスター」の開発時の発見がキッカケとなったそうです。

 限定モデルに採用したセッティングの方向性に好感触を得た開発陣は、「フロントの軽い1.5リッターエンジン車とのマッチングもいいはず」と考え、ストリートユースを重視したカタログモデルに合わせたチューニングを実施。その結果、新しい足まわりが完成したのです。

「フロントが軽い1.5リッター車との組み合わせはどうか?」というのが発想の起源だったため目指すフィーリングこそ同じですが、当然、2リッターエンジンを搭載する限定モデルとは異なるセッティングになっています。

 さらに、理想とする走行フィールを実現すべく、「PS」のバネ下重量を軽減したいと考えた開発陣は、レイズ製の鍛造ホイールとブレンボ製ブレーキキャリパーもこの特別仕様車に採用することとなります。

マツダ新型「ロードスター」
マツダ新型「ロードスター」

 こうして誕生した新しい特別仕様車「PS」は、これまで登場した限定モデルではない「ロードスター」の中でも、競技ベース車である「NR-A」に次いでスポーティなモデルに仕上がっているとのこと。ストリートでの軽快感を目指した「990S」を世に送り出した一方、サーキット走行も視野に入れたスポーティなキャラクターの「PS」が新たにラインナップに加わった事実は、それだけ「ロードスター」が多彩な顔と持つスポーツカーであることの証といえそうです。

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 限定車の開発時に得たノウハウとヒントを元に、「PS」という新たな特別仕様車をラインナップに加えたND型「ロードスター」。すでにそのモデルライフは11年目を迎えましたが、絶え間ないアップデートによってその魅力は増すばかり。「一番つくりたかった仕様」と齋藤氏が語る「PS」は、その歩みを象徴する1台といえるでしょう。

Gallery 【画像】超カッコいい! 限定車の開発からヒントを得たマツダ「ロードスター PS」を写真で見る(28枚)

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