英国の高級車ブランド・ジャガーが“生まれ変わる”!? まもなく世界初公開の新型「タイプ01」とは? “4つの独立空間”を設けた斬新インテリアを先行披露
なぜ車内を“4つの独立した空間”に分けた?
「タイプ01」のインテリアでまず目を惹くのが、キャビン中央を前後方向へ貫く、いわば“背骨”のような“セントラルスパイン”です。
この大胆な構造によって、キャビン内に運転席と助手席、さらに左右の後席を含む4つの独立した空間をつくり出しています。ジャガーはこれを、「タイプ00」で提示したデザインビジョンを市販車で具現したものだと説明します。
興味深いのは、室内のワイド感を強調するといった、一般的なアプローチとは異なるトライをしているところでしょう。
現代のモデルの多くは、ダッシュボードを横方向へ伸ばすことで室内のワイド感や開放感を演出しています。しかし「タイプ01」は、そうした常識とは対照的に、車体の前後方向へ延びるスパインを室内デザインの主役に据えています。
ジャガーのチーフ・インテリア・デザイナーであるトム・ホールデン氏も、一般的なクルマのインテリアは水平基調であるのに対し、「タイプ01」では“セントラルスパイン”によって縦方向を際立たせたと説明。それを「4つの独立した空間を生み出す、建築的なステートメント」だと位置づけています。
このように、新型「タイプ01」は大きなキャビンを乗員で共有するのではなく、4人それぞれに独立した“居場所を与える”という斬新な発想が貫かれているのです。
また、低く設定されたシートポジションも、ドライバーを包み込むような感覚をねらったもの。この辺りからも、4ドアのラグジュアリーGTでありながら、単に広くて開放的なサルーンを目指しているわけではないことが見て取れます。

さらに素材使いにも、新生ジャガー流のラグジュアリーが表れています。
室内のカラーパレットは、天然石の“トラバーチン”から着想。“セントラルスパイン”やドア上部には真ちゅうを思わせるフィニッシャーを用い、豊かな質感を持つテキスタイルと組み合わせています。また“セントラルスパイン”には、ジャガーを象徴する跳躍するネコの“リーパー”が刻まれているのもポイントです。
一方、最新のラグジュアリーカーではおなじみとなったデジタル技術の見せ方も、ほかにはない独特なものとなっています。
「タイプ01」ではインフォテインメントを室内のアーキテクチャに組み込み、デジタルインターフェースは必要なときに直感的に操作できるよう設計されています。収納スペースは隠されており、テクノロジーも必要なときだけ姿を現すという考え方です。
その象徴が、フロントウインドスクリーン下部の中央に配置されたデジタルの“クリアサイト・リア・ビュー・ディスプレイ”です。左右のドアミラーと同程度の高さに配置することで、ドライバーの視線移動を抑えるねらいがあります。
巨大なスクリーンをダッシュボードに並べ、デジタル装備そのもので“未来感”を演出する最新の高級車とは一線を画すアプローチといえます。
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思い返せば、2024年に登場した「タイプ00」も、単なるBEVのショーカーではありませんでした。ジャガーはそれを「未来の市販車を示唆するデザインビジョン」と位置づけ、「Copy Nothing」の思想を具体化する存在として提示しました。
当時は、そのあまりに大胆な姿から「本当にこんなジャガーが市販されるのか?」と感じた人も少なくなかったはず。しかし「タイプ01」のインテリアを見ると、“セントラルスパイン”や素材へのこだわり、テクノロジーを必要以上に見せつけない考え方など、「タイプ00」で提示された思想が、市販車だからといって無難なものに置き換えられていないことに気づきます。
ブランドの立ち位置を変え、顧客層を変え、デザインやラグジュアリーの考え方まで再定義しようというジャガーにとって、いよいよその答えを市販車として世に問うことになる「タイプ01」。2024年に「タイプ00」で示した“誰のマネもしない”という宣言が、市販車にも見事に貫かれていることがうかがえます。
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