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「ノアヴォク」の荷室にそのまま積める!? 38万5000円のトヨタ「GR KART」は親子で1台を共有可能!“モータースポーツの入口”となるか【Behind the Product#43】

なぜトヨタはレーシングカートをつくったのか?

 トヨタのモータースポーツブランド・GAZOO Racing(以下、GR)は2026年9月10日、入門用レーシングカート「GR KART」を発売しました。価格(消費税込)は38万5000円です。

「GR KART」は215ccエンジンを搭載する、全長1820mm、全幅1160mm、全高670mm、車両重量83kgの本格的なレーシングカート。2026年9月9日時点で、国内36拠点のカートコースと7拠点の「GR Garage」で販売されていますが、販売網は今後、順次拡大される予定だといいます。

 レーシングカートは、カートコースなどクローズドコース専用の走行・競技専用車で、ナンバープレートを取得して一般道を走ることはできません。では、年間数百万台のクルマを生産・販売するトヨタはなぜ、わざわざレーシングカートを商品化したのでしょう?

 その答えは、モータースポーツを始める人そのものを増やしたいからです。レーシングカートは、ステアリングやアクセル、ブレーキの操作がそのまま車体の動きにつながり、クルマを操る楽しさをシンプルに体験できる存在。多くのレーシングドライバーがキャリアの初期に経験する競技用マシンでもあります。

 一方、個人で始めようとすると、車両を購入するだけでは済みません。サーキットまでどのように運ぶのか、自宅のどこに置くのか、日々の整備はどうするのか……GRも、車両価格に加えて、運搬・保管・整備が入門者にとってハードルになっていると説明しています。

トヨタ「GR KART」
トヨタ「GR KART」

 そのため「GR KART」は、“カートを所有する面倒”自体を減らすことに重点が置かれています。そうしたGRの思想を最も分かりやすく実感できるのが運搬方法です。

 レーシングカートを個人で所有すると、コースまで運ぶ手段を確保し、積載方法も考えなければなりません。しかし「GR KART」は、分解することなく「ノア」や「ヴォクシー」といった中型ミニバンの荷室に積載できるサイズとなっています。大型の専用トランスポーターを新たに用意する必要がなく、普段、家族で使っているミニバンに積み込み、そのままカートコースに向かえるわけです。

 さらに面白いのが、保管方法まで考えられていること。「GR KART」は別売の立置き台車を使い、省スペースに保管することも可能です。ガソリンやエンジンオイルを入れたまま立てられるよう、立置きに対応するエンジンオイルキャッチタンクを採用しているほか、フロート室を持たないダイヤフラム式キャブレターを装備。給油口の向きも工夫し、燃料がもれにくい設計としています。

トヨタ「GR KART」
トヨタ「GR KART」

 単に、小さいからミニバンの荷室に収まるわけではなく、自宅に保管→休日に積み込んでコースへと走りに行くという所有者の行動から、逆算してつくられているわけです。

 ちなみに車両は、愛知県の「蒲郡GR KART工房」において、TPS(トヨタ生産方式)の考え方に基づいて1台ずつ組み上げられています。

Next親子で1台を共有できる!? 135〜185cmの幅広い身長に対応
Gallery 【画像】「ノアヴォク」に“分解せず”積める! 立てて保管もできるトヨタ「GR KART」を写真で見る(26枚)
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