2.4Lターボが消えた!? レクサス新型「NX」はなぜ“ハイブリッド系”だけのラインナップに? 人気SUVが電動化へ大きく舵を切った背景とは
279馬力の2.4リッターターボが消えた!? 新型「NX」はHEVとPHEVだけに
レクサスの人気SUV「NX」が、大きく方向転換しました。2026年9月1日に世界初公開された新型「NX」では、新世代ハイブリッドシステムを搭載したHEV(ハイブリッド車)とPHEV(プラグインハイブリッド車)がラインナップされる一方、現時点で公表されている新型のラインナップからは、従来モデルに設定されていた純ガソリンエンジン車が姿を消しています。
現状、新型のラインナップとして公開されているのは、PHEVの「NX450h+」と2.5リッターHEVの「NX350h」、そして2リッターHEVの「NX300h」です。いずれもエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド系のパワートレインを採用しています。
それに対して、従来モデルには2.4リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載する「NX350」が設定されていました。その日本仕様は最高出力279ps(205kW)、最大トルク430Nmを発生。8速ATとAWDを組み合わせることで、力強くダイレクトな走りを特徴としていました。
2021年に現行世代が登場した際、レクサスはPHEVとHEVに加え、2.4リッターターボや2.5リッター自然吸気エンジンなど、多様なパワートレーンを用意することで各地域のニーズに応えると説明していました。
それから約5年。今回、発表された新型は、従来の多彩な選択肢から一転し、HEVとPHEVへと軸足を明確に移したわけです。では、なぜレクサスは、「NX」から純エンジンモデルをなくしたのでしょうか?
●理由は単なる燃費対策ではない? 電動化を走りにも活用
純エンジンモデルがラインナップから落ちた最大のヒントは、新型「NX」に掲げられたテーマそのものにあります。

レクサスは新型「NX」について、「電動化時代を見据えた新たな挑戦」と表現。ハイブリッドシステムを一新し、走りと環境性能を同時に進化させることを今回の改良の大きな柱としています。
今回の電動化の目的は、単に燃費や二酸化炭素排出量を改善するためだけではありません。新世代ハイブリッドシステムは、トランスアクスル、モーター、PCU(パワー・コントロール・ユニット)を一体化したe-Axleを採用。小型化・軽量化・低重心化を図るとともに、インバーターのパワー素子に電気損失の少ないSiC(シリコンカーバイド)を使うなど、効率と動力性能の双方を高めています。
さらに、バッテリーの出力向上によって、加速時には従来以上にモーターの力を活用。エンジン回転数だけが先に高まる感覚を抑え、車速とエンジン回転数の上昇を同期させることで、よりリニアな加速フィールを目指したといいます。
さらに、AWDの制御も変わっています。新型のE-Four(電気式AWDシステム)は、発進時やすべりやすい路面、旋回時だけでなく、直進時を含めて後輪モーターを駆動する常時AWDへと進化。これにより、接地感のある安定したハンドリングや、すべりやすい路面での安心感を高めています。
つまり、レクサスにとっての新たな電動化技術は、エンジン車の代わりではなく、「NX」らしいスポーティな走りを生み出すための技術にもなっているのです。
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