“プレミアムブランド”のアウディはなぜ「大規模な試乗イベント」を開催した? 約300組が堪能した“右脳と左脳を刺激する体験”とは?【Behind the Product#33】
キーパーソンが語る「試乗体験イベント」開催の背景とは
このように盛り上がりを見せた「Audi e-tron GT Dynamic Driving Experience」ですが、なぜアウディ ジャパンは今回、リアルイベントを開催したのでしょう? シェーパースさんはその目的を次のように話します。

「ブランドを構築していく上で大切なのは継続性です。自動車が大きく様変わりしている現在、過去と同じことをおこなっていても意味がありません。お客さまの価値観が変わる中で、私たちも新しい提案を続けていく必要があります。
昨今、BEVを専業とする新興メーカーなどが注目を集める一方、長年、クルマをつくり続けてきたブランドが、“信頼をどのように再構築するか”が問われています。アウディは120年間、クルマをつくってきたのですが、そうしたメーカーとしてのクレディビリティ(信頼)を、電動化時代に合わせて築き直す必要があります。
そのためにはまず、乗ってもらうことが大切。乗ってもらって初めてBEVの魅力が理解されると考えています」
今回のイベントには3000件近い応募があり、その中から抽選で選ばれた約300組が参加。参加者はアウディ オーナーには限らないということで、「PEC東京」の駐車場には多様なクルマが並んでいました。
「もちろん、リアルなイベントを実施するには手間とコストがかかります。しかし、クルマに乗った瞬間の感情の高まりは、デジタルのコミュニケーションでは決して感じられるものではありません。購入を検討いただく前の段階で、ブランドの魅力を感じてもらう“アップストリームの接点”として、こうした体験はとても重要なのです。
今回のイベントを通じて、お客さまの右脳と左脳、双方を刺激できたのであればうれしいですね。今後もアウディ ジャパンは、このようなイベントを継続して開催していきたいと考えています」(シェーパースさん)
BEVへのシフトが進む中、アウディは並行して内燃機関モデルも展開しています。シェーパース氏はそんな状況について「最終的に選ぶのはお客さまです。そのため、選択肢を用意しておくことがブランドの強みになります」と話します。
今回の「Audi e-tron GT Dynamic Driving Experience」では、「e-tron GT」などのBEVだけでなく、エンジン車も存分に試乗することができましたが、すべてのモデルにおいて、長年、クルマをつくり続けてきたアウディというブランドの強みを感じることができました。
走りとスタイル、理性と感性……まさに“右脳と左脳を刺激する体験”という言葉を体現したかのような今回のイベントを通じて、アウディというブランドが次の時代に向けて、何を伝えようとしているかが伝わってきました。
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