“遊び”に使える実用ワゴンなのにWRX STIより速いってホント!? 加速が衝撃的なスバル新型「トレイルシーカー」はまさに“EV版のアウトバック”
キャビンと荷室は“最後の「アウトバック」”を凌駕
スバルはかつて、日本市場に「レガシィ アウトバック」というモデルを展開していました。それは、「レガシィ ツーリングワゴン」をベースに、SUVのようなゆとりあるロードクリアランスを採用し、卓越した悪路走破性を実現したモデルでした。
「ソルテラ」に続いて、スバルのBEV(電気自動車)ラインナップに加わった新型「トレイルシーカー」は、まさに“BEVになった「アウトバック」”と呼べる存在です。
そういい切れる最大の理由は、広大なラゲッジスペースを備えたステーションワゴンのスタイルを採用していること。「トレイルシーカー」の基本構造は、リアシート付近まで「ソルテラ」に準じたものとなっていますが、実はラゲッジスペースまわりの構造は大きく異なっています。
ホイールベースを含め、Cピラー部までは「ソルテラ」と共通ですが、リアのオーバーハングを「ソルテラ」比で155mm伸ばすとともに、リアウインドウの立ったプロポーションとすることで、ラゲッジスペースを広げているのが「トレイルシーカー」最大の特徴です。
となると気になる荷室容量は、「ソルテラ」の452リットルに対し、大幅アップとなる633リットルを確保。従来、日本で販売されていた最後の「アウトバック」(BT型)の561リットルさえも凌駕するのですから、お見事としかいいようがありません。
「アウトバック」は荷物をたくさん積み込んでレジャードライブに出かけるユーザーたちから高い人気を獲得していましたが、BEVであることさえ気にならなければ、新型「トレイルシーカー」は「アウトバック」の後釜としてガレージに迎え入れる価値は大いにあると筆者(工藤貴宏)は考えます。

そんな「トレイルシーカー」の全長は4845mmで全幅は1860mm。これはBT型「アウトバック」より25mm短く、15mm幅の狭いサイズです。つまり、“最後の「アウトバック」”よりも小さいのですから、「このくらいがちょうどいい」と考える人も少なくはないでしょう。
にもかかわらず、荷室が大きくなっているだけでなく、タンデムディスタンス(前後席間の距離)=後席乗員の足元スペースも14mmも広がっていると聞けば、そのパッケージングに感心させられます。大型のステーションワゴンととらえれば、かなりいいバランスではないでしょうか。
ではなぜ、全長は短くなっているのに荷室と後席乗員の足元スペースは広がっているのか? それは「トレイルシーカー」がBEVであることが大きな要因となっています。「トレイルシーカー」はボンネット長が短く、その分、全長に対してキャビンや荷室の前後長を拡大できたというわけです。
リアシートが広くて居心地がいいのも「アウトバック」ゆずりの美点。足元スペースがゆとりたっぷりなのに加えて、背もたれのリクライニングが可能な大きなシートで身体をしっかりと支えてくれるので、長時間乗っていても疲れ知らずで居心地がいいのです。「アウトバック」には大きなセンタートンネルが位置していたフロアまわりが、「トレイルシーカー」ではフラットになって開放的なのも魅力です。

また、「アウトバック」に通じるのが、ワゴンスタイルのクロスオーバーSUVだということ。「アウトバック」も「トレイルシーカー」も大径タイヤを履き、最低地上高を上げて悪路走破性を高めています。
ゆとりある最低地上高は乗り降りのしやすさや運転中の視界のよさにつながっているほか、段差を乗り越える際に気を遣わなくていいなど、多くのメリットがあります。そんな日常域での優しさも「アウトバック」ゆずりといえるでしょう。
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