「スマホ禁止、行き先も秘密」 ポルシェ×東大先端研が高校生10人と挑んだ“正解のない旅” 5日間の行程で気づいた「本当の学び」とは?【Behind the Product#50】
答えではなく「学び方」を持ち帰る5日間
「LEARN with Porsche」の「旅」プログラムで興味深いのは、今回のテーマに掲げられた「流れ」について、全員がひとつの答えにたどり着くわけではないということです。
ある参加者は、それまで「考えている」と思っていたことが、実は情報を整理しているだけだったことに気づいたといいます。学校ではノートを取って公式を覚えることで知識を蓄え、整理し、テストで正解を導く力が求められる場面も少なくありません。しかし「LEARN」では、たくさんの知識を持っているだけでは、答えにたどり着けませんでした。
別の参加者は、目的地も、そこで何をするのかも分からない旅の中で、外の世界について新しい発見があることを期待していました。しかし、旅を終え「見えていなかったのは外の世界ではなく、自分自身だったのではないか」ということに気づいたといいます。また、的山大島での暮らしに触れた参加者は、自分にとっての「常識」が、別の場所では決して常識ではないことに気づいたと振り返ります。
結局、「流れとは何だったのか」という問いに、「旅」が終わっても答えを導き出せなかった参加者もいました。しかし、それこそが「LEARN」という学びの場の面白さなのかもしれません。
●検索では見つからない「学び」とは? 旅の終わりに伝えられたこと
スマートフォンを開けば、あらゆる情報を瞬時に調べられ、生成AIに質問すれば、もっともらしい答えまで示してくれる今日。それに対して「LEARN」の旅は、なんとも遠回りです。
しかし、その遠回りの途中で人と出会い、話を聞いたり働いたり、時には失敗したり、思いがけず叱られたりする……そんな経験を通して、検索結果だけでは得られない何かが参加者の中に残っていきます。

解散前の振り返りでは、中邑さんと赤松さんが改めて、旅した地域における交易や開国、戦争、さらには捕鯨などの産業について話してくれました。
そして「ここで体験したことと、学校で学んだことがつながり、“あれってこういうことだったのか!”という気づきがあったと思う。今回は流れをテーマにしたけれど、正しい答えはありません。ただ、テーマを掲げるといろんな視点で考えたり見たりする。その中から自分自身で『面白い』と思えるものを発見することこそ、この旅で体験して欲しかったことだ」と、今回の「旅」の真意を参加者たちに伝えました。
自分の目で見て、耳で聞き、ときには常識を疑う。そして、その背景にある「流れ」を想像してみる。長崎を巡った5日間で参加者たちが持ち帰ったのは、答えそのものではなく、そんな「学び方」だったのではないでしょうか。
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