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68馬力差でも“上下関係”はない!? フォルクスワーゲン「ゴルフGTI」と「ゴルフR」をサーキットで乗り比べ! 2台の高性能モデルが並び立つ理由とは

前輪の限界と対話する“操る楽しさ”! 「ゴルフGTI」の魅力とは

 今も昔もハッチバックのベンチマーク的存在であるフォルクスワーゲン「ゴルフ」には、現在、ふたつのスポーツモデルがラインナップされています。

 ひとつは、1976年に誕生し、まもなく生誕50周年を迎える伝統の「GTI」。もうひとつは、2002年の「R32」をルーツとする比較的新しいモデルでありながら、瞬く間に「ゴルフ」のトップエンドに君臨するようになった「R」です。

“Volks(人々の)Wagen(クルマ)”という社名が示すとおり、すべての人の暮らしに寄り添うのが彼らの基本哲学ですが、なぜ「ゴルフ」には、ふたつものスポーツモデルが必要なのでしょう? 正直なところ、一般道を常識的なペースで走らせている限り、「この2台、立ち位置がカニバって(競合して)いないか?」と疑問に思うことがあったのも事実です。

 しかし今回、サーキットという極限の領域で2台を直接、乗り比べることで、その明確な違いと、フォルクスワーゲンがふたつのモデルを用意し続ける真の理由が見えてきました。これからの大人のライフスタイルという視点も交えながら、それぞれの奥深い魅力をひも解いていきます。

 今回の試乗ステージは「富士スピードウェイ」のショートコース。1周の距離こそ短いものの、高低差と回り込むような複合コーナーが連続するため、2台のシャシー性能とキャラクターの違いを比較するには絶好の舞台です。

 まずは“ホットハッチ”の元祖である「ゴルフGTI」からコースインします。265ps/370Nmを発生する2リッター直列4気筒直噴ターボエンジン“TSI”を搭載し、前輪のみで駆動する「GTI」。その武器は、「R」よりも90kg軽い1430kgという車重です。

(左から)フォルクスワーゲン「ゴルフGTI」と「ゴルフR」
(左から)フォルクスワーゲン「ゴルフGTI」と「ゴルフR」

 コーナーへの進入でステアリングを切り込んだ瞬間、鼻先の軽さが際立ちます。クイックなギア比を持つ“プログレッシブステアリング”の恩恵もあり、ドライバーの操作に対して遅れなくノーズがインを向く俊敏なフットワークは、FFスポーツならではの気持ちよさです。

 旋回が始まると、電子制御油圧式フロントディファレンシャルロックが真価を発揮します。内輪の空転を抑えて外輪へ的確に駆動力を配分することで前輪がグイグイと車体を前へと引っ張り、リアも遅れることなくきれいに追従していきます。

 ただし、さらにペースを上げて限界領域へ踏み込むと、FFゆえにフロントタイヤの仕事量が飽和し、アンダーステアが顔を出すシーンも。そこをドライバーが丁寧なブレーキリリースと荷重移動でカバーし、フロントタイヤを路面に押しつけながら曲げていく……クルマ任せにするのではなく、ドライバーのテクニックでアンダーステアを封じ込め、思いどおりのラインに乗せていく“攻略する楽しさ”こそが、「GTI」の醍醐味です。

フォルクスワーゲン「ゴルフGTI」
フォルクスワーゲン「ゴルフGTI」

 日常の延長線上にありながら、「自分が主役となってクルマを操っている」という実感を濃密に味わわせてくれます。

Next4WDとは思えない旋回性能! 「ゴルフR」が見せた異次元の走り
Gallery 【画像】「GTI」と「R」で何が違う? フォルクスワーゲン「ゴルフ」の高性能モデル2台を写真で見る(30枚以上)

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